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「光闇の器」

仮に現在とは光の発生の時と妄想してみる。 現在は発生から内外への反射により、次々に空間を増殖していく。 その様は無限で永遠に続く爆発と想像する。 天から届く普遍の光。我々を照らし出す現在は、時間と距離を経て光を創り続け、同時に闇を創り続ける。 光と闇の中に存在するであろう混沌たる現在は、あの器の中だけで乳化し発光を始めるに違いない。 扉を開けることも、光闇の器との出逢いも、すでに予言されこの時を待ち侘びていたかのように思える。